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痔核(いぼ痔)について

痔核とはなんでしょうか?いぼ痔を想像される方が多いかもしれません。肛門の少し奥には肛門を自然に閉じるための血管に富んだ柔らかい部分があります。肛門への負担が大きくなるとたとえば出産後や便秘時などその血管は太く、蛇行し、静脈瘤のように(静脈瘤説)なります。それを痔核とよびます。徐々にうっ血が強くなり出血を起こすようになります。さらに長く放置すると痔核は大きくなり、支持組織が引き伸ばされて肛門の外に脱出する(Cushion theory)ようになります。これを脱肛と呼びます。痔核には、歯状線より直腸側にできる内痔核と、肛門側にできる外痔核があります。また内痔核が大きくなって脱出するようになると肛門側の痔核、つまり外痔核を伴って内外痔核という状態になることもあります。肛門管の静脈は動脈に伴走していますが、上直腸静脈は門脈系であり、中・下直腸静脈は大静脈系です。これらは静脈叢を形成し、互いに交通していることから、内痔核Ⅱ度~Ⅲ度においては、病態の進行に伴い外痔核を併発することが多くなります。

 

引用:ジオン注による日帰り治療を受けられる患者さんへ

監修 黒川梅田診療所 黒川 彰夫先生

ジオン注(ALTA)治療

硫酸アルミニウムカリウム水和物・タンニン酸(ALTA)を患部に注射し、痔核を直腸の粘膜に固定・退縮させることで痔核の脱出・出血症状を改善させる治療法です。研究にもよりますがALTA単独療法だけでも10年間に11%の患者さんでしか再発を認めなかったとの報告もあります。1)

 

メリット

結紮切除術に比べて痛みや出血が少なく、治療期間も短いため、身体的・精神的負担が軽減されます。

デメリット

結紮切除術に比べて再発率が高いと言われています(当院では肛門管内外痔核切除をおこない、再発率を低下させています)

解説

外痔核に対しては血栓形成による腫脹や疼痛をきたす心配があり、現段階では適応外であり、すべての痔核に向いているわけではありません。このような場合は結紮切除術で痔核を取り除く方法や同一部位の痔核のうち内痔核成分にはALTA療法、外痔核成分には切除をおこなう外痔核切除併用ALTA療法がおこなわれています。外痔核は大きく分けて肛門管内に存在するものと狭義の外痔核に分けられます。狭義の外痔核だけを切除すると再発率が高いため、当院では肛門管内の外痔核も切除しています。

上記術式においては痔核の剥離範囲が施設により異なります。

1. 従来の結紮切除術と同様に歯状線を越えて行う施設 

2. 歯状線まで剥離を行う施設

3. 歯状線の手前まで剥離を行う施設

これは歯状線付近の支持組織がしっかりしているか否かが判断材料となります。静脈瘤型の痔核においては外痔核成分を切除すれば、ALTA療法でほぼ完治が望めると考えられます。しかしながら支持組織が破壊され、脱出している場合には必要に応じて、恥骨直腸筋付着部上縁のHerrmann線(ano-rectal junction)いわゆる外科的肛門管まで剥離および切除を行っています。これはゆるんだ支持組織を剥離することでALTAの収縮作用を最大限に生かし、さらに支持組織を再建する狙いがあります。

 

1)小原 誠:Aluminium potassium sulfate and tannic acid(ALTA)療法の予後に関する検討. 日本大腸肛門病会誌 67 : 80-85. 2014

痔核の手術および麻酔について

痔核の治療は原則として軟膏の投薬によって行います。軟膏治療や生活習慣の改善によって治癒が見込めない場合は手術をお勧めします。手術は予約制であり、オーダーメードの手術を心がけています。基本的にジオン注(ALTA)、古典的痔核根治術、分離結紮法などを用いて治癒をもたらします。麻酔は仙骨硬膜外麻酔、局所麻酔および静脈麻酔を用います。朝来院していただき、帰宅時間は午後2時を予定します。翌日の診察は朝8時30分から行います。術後の通院は原則として翌日、1週間後、3週間後および7週間後です。その間に創部が問題ないか、薬物による副作用はないかをチェックします。アルコールの摂取は術後3週間は控えていただいております。手術日の車の運転はできません。提携ホテルを利用されるか、ご家族の送迎をお勧めします。もちろんタクシーのご利用も可能です。お気軽に受付に申し付けください。

 

麻酔の方法を以下に説明します。

仙骨硬膜外麻酔 仙骨裂孔に神経を麻酔する薬物(マーカイン)を注入し、脊髄神経をブロックする方法です。緩徐に効果があり、術中・術後の痛みを和らげます。慢性裂肛・痔瘻などに多用する麻酔法です。当日中は足のしびれで歩きにくいとおっしゃる患者さんもおいでます。

局所麻酔 0.5%もしくは1%キシロカインを用いて麻酔を行っています。

静脈麻酔 ドルミカムなどの静脈麻酔薬を用いて、術中ほぼ眠った状態で過ごしていただきます。

合併症について

術後出血

痔核手術の最大の合併症は術後出血です。肛門のまわりは血管が多く、縫合した部分が裂けて出血することがあります。少量の場合は安静で止血します。多量の場合は再手術が必要です。

術後疼痛

手術後は十分に鎮痛剤をもちいますが、約3-4週間程度は腫れたり、痛みがあることがあります。診察に来院されるたびに、楽になってきたとおっしゃる患者さんがほとんどです。

発熱

発熱は術後2峰性にみられることがあります。原因は吸収熱などが考えられております。当院では約2%の患者さんに発熱を認めます。

直腸潰瘍

術後1%前後の方にみられます。多くは保存的に軽快します。

ジオン注(ALTA) 禁忌

以下の方々は、薬剤の特性上治療を受けられません(禁忌)

妊娠している、または妊娠している可能性のある女性、授乳中の女性、小児(15歳)未満

透析療法を受けている方、陥頓痔核の方、リドカインにて過敏症の既往がある方

 

施行に注意が必要な方

腎障害のある方、高齢者または全身状態が不良の方、心刺激伝導障害のある方

重度の肝機能障害/腎機能障害のある方

 

参考 人に言えない痔の悩みに!

編集 内痔核治療法研究会

 

フェノールアーモンドオイル(PAO)

5%phenol almond oil (PAOSCLE)を内痔核粘膜下層に注射することにより、静脈瘤様変化を呈している上痔静脈を圧迫閉塞させ、速やかに止血し、さらにこれを次第に縮小させ、ついには繊維組織化させて痔核を硬化退縮させる効果があります。出血のある痔核に対しては非常に有効で即効性があります。脱出する痔核に対しては効果は期待できません。

ジオン注(ALTA)投与後の生活について

ジオン注による治療は痛みが少なく、通院で治せることが特徴です。時には、痛みを感じる場合もありますが早く治すためにも次の点をお守りください。

入浴について

ジオン注治療の当日は入浴できませんが、翌日から普通に入浴できます。

食事について

アルコール類は完治するまで飲まないでください。わさび、カレー、コーヒーなど刺激物は3週間ほど控えるようにしてください。脂っこい食事はしばらくひかえるようにしてください。

日常生活について

仕事復帰は3日後から可能です。ただし、2週間ぐらいは重いものをもつなど、おしりに力の入ることは避けるようにしてください。自動車、オートバイの運転は翌日から可能です。椅子に座る場合は深く座り、1時間毎くらいに立つ、歩くなど休憩をとるように心がけてください

痔にならないためには日頃どのようなことに気を付けるべきでしょうか?

規則正しい排便習慣を身につけましょう

 

便意があったら我慢せずにトイレに行く

無理に出し切ろうとはせず、排便時間は5分以内で

便通を整えるために、食物繊維や水分をとる

下痢を防ぐためにアルコール類、香辛料などは控える

お風呂に入って血行を良くする

 

参考 ジオン注の日帰り手術を受けられる方へ

監修 黒川梅田診療所 黒川 彰夫先生

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